カリカリというよりはもう少しもろいフワサクな揚げビスケットをトロリんなモカチョコソースに付けて食べると、ついつい進みます。
「ノア流」アトリエ、手打ちパスタ中心のアトリエから、パリ生活15年以上の間にアレコレと工夫して作ってきたフレンチおかずも取り入れて、もっとわたくしらしいメニューにしていこうと計画中ですが、このデザートはイタリアのカーニバル=復活祭の前の40日間は肉食禁止、敬虔に暮らす期間、のそのまた前にワッと食べて楽しむ1週間、の代表的なスイーツです。
この時期のイタリアでは(フランスでも!)同様のお菓子が各地方で違う名前を付けられて、食べられています。
わたくしの師匠、アンジェラと過ごしたのはロマーニャ地方で、スフラッポレと呼んでいましたが。その前に暮らしていたトスカーナ地方ではキャッケレと言っていたはずで、この名前が結構ポピュラーかも。ナポリではさいころサイズに作って飴がけしてありましたが、生地もほとんど同じだし、揚げるところも一緒。
いつものパスタ生地に砂糖、バター、卵黄を加えた生地をのばして、菱形っぽくカットします。パスタ生地と比べるとべたつくので、伸ばすときには打ち粉を多めにふってね。
こんな便利な道具(ねじで調節して、好きな幅に切れるカッター、しかも縁がギザギザで可愛く仕上がる。最初のアトリエの時に見つからず…ごめんなさい) じゃなくて包丁で切れば良いのです
これを揚げれば出来上がり。生地にバターが入っているのでブクブクするし、砂糖で焦げやすいので、油のの温度は170度位を超さないように。そして、油はオリーブオイルだと癖が強くなるので普通のサラダオイルなどで揚げましょう。きっと、南イタリアだったらオリーブオイルでしょうね。
揚げたら、冷めたところで粉砂糖をたっぷりまぶして出来上がり。沢山作って、湿気ないようにしておけば、数日は保存可能。そんなに甘くないので、ちょっとつまみ出すと、とまらない。
今回はデザートとして、濃いエスプレッソコーヒーにブラックチョコレートをたっぷりと溶かし、サンブーカというリキュールを加えて、大人味にしたチョコモカソースと一緒にお出ししましたが、ココアとの相性もとっても良いですので、お試し頂きたいです。
オーブンを使わずに、クッキー感覚、な出来上がりですので、気軽にお作りになれます。