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すみません、ちょっと心配事やら用事やら、で更新の間があいてしまいました。
の言い訳とともに

まず、最初にわかりやすい材料の写真を撮っておけばよかったけど…。
上の写真はなにか、と言いますと丸ごとの牛タンの下ゆでを始めるところ。
さっと、熱湯を通した牛タンを水洗いし、かぶるほどの水、塩小さじ1杯、粒胡椒、ローリエ、セロリの葉っぱ、にんじんの細い先っぽとか皮とか、タマネギの外側、隠れて見えないけど出汁昆布が入っています。

牛タン、焼き肉でも絶対注文の大好き肉ですが、日本だとお値段が!!!ですよね。
東京の自宅の近所のスーパーで、たまに国産の丸ごと牛タンを売っているけれど、なんとお値段1万円、って絶対にムリでしょう。
 で、タンシチューを作るときは、冷凍の輸入牛タンを使うわけですが、それも簡単に買えない(車を持っていない無いので遠出が難しいの)のが悩みの種。

 で、パリだとマルシェの肉屋で1キロ15~17ユーロで買える=ちょうど使いやすい大きさ(1.2キロ)で、2500円くらいで買えちゃう、のが嬉しくてね。
 の思いはパリでわたくしの「訪問料理教室」のリクエストメニューにタンシチューが上位、なことからも皆さん同じなんですね。

 生の牛タンはけっこう大きくてグロテスクよ~、とお話しして、そして下ゆでは教室の前にどなたかが担当して準備して頂く、というハードルもなんのそので、こなして頂いています。

パリの訪問料理教室は、メニューは事前にメールでご相談しながら、基本ご希望に沿って作る、オーダーメイド方式。
 メニューが決まったら、材料もわたくしがメールしますので、ご参加の皆様、ご自身でお買い物。
材料にはフランス語の綴りも書いておきますので、最悪わからなくてもお店で見せれば大丈夫。
 フランス語が通じなかったら、どうしましょう?で、スーパーで見慣れた食材ばかり買ってる、なんて方もマルシェの買い物に挑戦して頂く、というわけです。

教室では、材料はお知らせしても、レシピは紙に印刷したものじゃなく、口頭説明。作りながら、ポイントをメモして頂き、復習しながら、または復習の前に分からなかったら、ご質問は1ヶ月以内なら何回でもメールを頂けばお教えします。
4~5人のグループでお申し込み頂くのですが、グループによっては、写真入りの素晴らしいレシピを作っていらっしゃって、わたくしも欲しい位。

で、今回はリクエストの多い「ノア流」牛タンの赤ワイン煮込みのレシピを、ブログで公開しようと思います。
 
パリで作ることを前提にした、少々日本だと贅沢すぎるレシピなのは、ご容赦下さい。

で、2回に分けて、お知らせしますね。

今回は、教室だとまず、皆さんにお願いする下準備だけ。

 牛タンは普通の鍋でも良いけれど、けっこう煮る時間が長いので、圧力鍋を使うのがオススメです。
 圧力鍋を使うと、不思議なことに茹であがりに皮をむくのが簡単
ゆで時間はわたくしがパリで使っているT社製のは煮込み時間が通常の1/5から1/6が目安で、35分、日本の高圧タイプだと、その半分より短時間で十分だと思います。
圧力鍋ってメーカーにより、蒸気が多めに出たり、出なかったり、加熱時間も違うのですが、目安は牛すね肉(たいてい取扱説明書に載っている)より15パーセント長め、です。圧力を抜いた後、竹串が少々力は要るけれど刺さる、感じ。そして皮が少し浮いている感じです。
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こんな感じにベロ~ンとむけるのです。不思議、不思議。
茹で汁は 冷蔵庫、または冬の戸外において上に浮いた脂をのぞいて半量使います。
タンの本体は根元のごちゃごちゃした感じの部分と先っぽ6~7センチは切り落とします。先の部分は脂が少なくて、煮込みには物足りない味なのです。
両端を切り落としたタンは残りのゆで汁に漬けて冷蔵庫へ。

ところで、切り落とした舌先の部分、薄く切ってマリネにするのも強く推奨、的なおつまみになりますが、寒い季節だったら茹で汁の半量とともに、おいしい~韓国風雑炊にしてはいかが?
タン料理が続きすぎると飽きるので、切り落とした部位とスープは両方とも冷凍保存、もよし、2,3日後くらいなら、冷蔵庫で十分に保存できますし、全然違う味なので、ダブり感はそれほど無いです。

赤ワイン煮込みの前に、こっちの作り方。
スープは水を足して、大体ひとり分150mlになるように調整し、日本酒少々を加えて煮立てます。
味が薄めだと思いますが、ココでは足さない。牛タンの先や根元は小さめのコロコロに切って加えて下さい。
 
熱々のご飯(冷やご飯だったら、レンジで再加熱して)を一人分150グラム、をスープに入れて、もう一度煮立ったらできあがり。
 器にはあらかじめ白ネギの小口切りとごま油、ひとり小さじ2/3杯、黒胡椒ガリガリ挽きたてを入れておいて、熱々のスープご飯をよそいます。
 上からさらに小ネギの小口切りとすりごまを散らして出来上がり。

食卓に、おいしい塩、胡椒、キムチと共に運びましょう。キムチは汁も味付けに使うのよ。

牛テールで作るコムタンスープをさっぱりさせた感じのおいしいスープご飯になります。ご飯を加えた直後に溶き卵を流し入れるとボリュームアップするけれど、わたくしの好みは無しで。

牛タンの赤ワイン煮込みのレシピは次回に続きます。
あ、もうひとつ宿題忘れました。
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煮込みに使う赤ワインは、あんまり安くない、10ユーロ前後のしっかりしたものを準備して下さい。
それを半量になるまで煮詰めます。4人分でワイン1本!です。
で、1本750mlですので、カップ1.5杯強になるまで。中強火で25分くらいかかるでしょう。最初はアルコールが蒸発する湯気で酔っ払いそうになりますので、ご注意。
 どのくらいまで煮詰めるか、を見分けるコツです。まず、鍋に水を350ml入れて、高さの見当をつけてから、ワインを注いで、そこまで煮れば大丈夫。

日本では、煮込み用にいきなりワイン1本を開けるのは大胆すぎる、ので、こんな風に。
少し時間がかかりますが仕方ない、な「ノア流」でございます。
赤ワインを飲むときに、少し控えめにして余らせます。で、残りを半量に煮詰めて計量し、冷凍庫で保存。
また、残りを保存、と繰り返して行くのです。
 煮詰めてから、がメンドウならそのままでもよいけれど、その場合必ず冷凍庫へ。置きっ放しの赤ワインはたとえ料理に使うにしても酸化して、味が悪くなります。
 少量なら煮詰めるのも時間も大してかからないし、わが家の場合冷凍庫のキャパが限られているので、まず煮詰めて置く方がおすすめです。

なかなか、煮詰めた赤ワインがたまらないけれど、半分でもあれば、あとは当日飲む為に開けるワインから頂くことに致しましょう。赤ワイン煮込みが作りたい=飲み過ぎ防止にもつながるのが素晴らしい!

さて、牛タンの下ゆでと赤ワインを煮詰めたら、次回は教室の時間で、こっくり美味しい煮込みが簡単にできます。