フランスではとにかく「クリスマスにはフォアグラ」らしく、この時期のスーパーにはフォアグラが山盛りに売っています。値段にものすごく差があって、高いのはガチョウのレバーを使用したもの、フォアグラそのまんまのいわば「姿づくり」みたいなの。お手頃値段のはフォアグラ含有率が低く、原料も輸入物…。
リッチな家族も庶民もそれなりに、フォアグラを楽しめるようになってるところが、いいじゃありませんか。
で、フォアグラはさすがに手に入りにくい日本でも簡単に作れておいしいチキンレバーをご紹介。こうやって、テリーヌ型で固めれば、ちょっとしたワイン会にもお出しできますし
こんな風に盛れば(ちょっとバルサミコ酢とか、かければ良かった)前菜としても。
もともと、このレバーのムースを覚えたのはイタリア、トスカーナ地方でした。トスカーナ料理のレストランだったら、必ずある、な一品が「チキンレバーのブルスケッタ」 bruschetta di fegato di pollo 。田舎パンにレバーのムースがたっぷり載せてあるだけ、素朴な味がおいしいのです。
作り方は簡単で、玉ねぎ、セロリ、ニンジンを薄切りにして、チキンレバーとゆっくり炒める。少し甘口のワイン、塩コショウで味付けしたら、ミキサーにかけて滑らかに。もちろん、炒めるのはオリーブオイル、パンも軽く焼いたらニンニクをこすりつけて、オリーブオイルを塗っておく。
オリジナルに近い形ではもう20年以上も皆さんにご紹介していますが、わたくしもパリ生活13年、昔ながらのイタリアンにパリの味付けを加えた「ノア流」も試して欲しくなりました。
テレビなどでわたくしの「おデブ」な姿をごらんになっても分かるように、最近のフレンチすたいるは、どうもカロリーが高くなりがちなのが、問題ですが、おいしさは保証しますから。
まず、買ってきたレバー(新鮮な、ピッカピカ)は筋や血の塊みたいなのを除いて、塩水で軽く「血抜き」したら、ブランデーをかけて半日くらい冷蔵庫へ。
で、そのあとの作り方は前に説明した通り。作っている間に、レバーの1/3量くらい(すごく多いみたいですが、野菜は全部でレバーの倍量以上、だから)のバターを1センチ角に切って室温に戻しておく。
レバーと野菜をフードプロセッサーで滑らかにし、そのまま少し冷まして、バターとおなじ温度にしたところで、両方を混ぜる。
味付けに、ちょっぴりキャトルエピス(シナモン、ナツメグ、八角、クローブなどのミックス、なければ当然、それぞれを微量ずつ)を入れるのもフレンチっぽい。
食卓にも出せる容器にいれて、冷蔵庫で半日くらい冷やす。とカットしやすいですが、待ちきれなければ出来立ての柔らかいのをバゲットに塗っても…。
レバーは苦手、でも食べやすいし、バターを除けば材料費も高くない、クリスマスにおすすめです